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京都絞り工芸館

立命館宇治土曜市民講座にお出かけいただきありがとうございました


第46回 立命館宇治土曜市民講座

11月12日(土)、本校において、第46回立命館宇治土曜市民講座を開催し、50名を越える方々にご参加いただきました。 今回は、「世界で最も歴史ある染色 京鹿の子絞り」と題し、京の絞り職人衆京都絞栄会代表及び京都絞り工芸館副館長をお勤めの吉岡信昌さんにご講演いただきました。 絞り染めは、日本では千数百年も前から行われており、括りの模様が子鹿の斑点に似ているところから「鹿の子絞り」と言われます。疋田絞りとも呼ばれこの表現は、時代を超えて受け継がれ、人々に愛されてきました。 講演では、まず、絞りの工程を映像で見せていただきました。特に最も難しい本疋田絞りと呼ばれる絞りの括りを行えるのは、現在京都に4人程だといいます。熟練の職人でも一日300粒しか括れないというその繊細で精緻な作業には、全員が息をのみました。 数えるほどの職人しかいなくなった疋田絞りですが、かつて宇治田原には200人(70世帯)もの絞り職人がいたこともご紹介いただき、途中、お客様のお知り合いで絞りをなさっていた方のお話もうかがいながら、当時の職人達のくらしぶりに思いをはせました。 その後、日本のみならず、海外における絞り染めの歴史についても、年表と時に遺跡から出土した実物を示しながら解説していただきました。 そして、現在でも伝統を守って携わっていらっしゃる歌舞伎の衣装や小道具等について実際の着物等とご紹介いただき、通常では知りえない伝統芸能の裏話に、会場は興味深げに聞き入っていました。 現在は、絞り染めという工芸を世界遺産にする取組の第一歩として、「和装を世界遺産に」という活動に携わっていらっしゃるとのことでした。 お寒い中、お集まりいただきました皆様、誠にありがとうございました。 次回は、1月7日(土)14時より、「ガラス作家として生きる―表現して生きるということ―」と題し、硝子造形作家の奥島圭二さんにご講演いただきます。ぜひご参加下さい。


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